ロブチェからエベレストベースキャンプ(EBC)への道
怒涛のスケジュールでカラパタールから戻ってきた翌日は、ロブチェからエベレストベースキャンプ(EBC)を目指す。前日のカラパタールと同じ道で、エベレストベースキャンプ(EBC)までは歩きやすい道が続く。連日、大勢のエベレストベースキャンプ(EBC)にいるサミッターたちが高所順応のためにエベレストベースキャンプ(EBC)を拠点にカラパタールなどに日帰りトレイルをしているためかすれ違うトレッカーも多く道も歩きやすい。今回はエベレスト街道の最後の村と呼ばれるゴラクシェプには宿泊せずにロブチェからエベレストベースキャンプ(EBC)を目指したが、このルートは高所であるゴラクシェプに宿泊することに不安なトレッカーにはおすすめしない。ロブチェ以降は標高5,000m超えなので、高山病になる可能性が非常に高い。ロブチェからゴラクシェプまでは3時間のトレッキング。そこからエベレストベースキャンプ(EBC)まで2時間の往路だけで5時間のトレイルになるため、このルートはとてつもなく体力を消耗する。
ロブチェから5時間かけてエベレストベースキャンプ(EBC)に到着。エベレストベースキャンプ(EBC)の場所は氷河の関係で毎年少し変わるとガイドが言っていた。エベレストベースキャンプ(EBC)はサミッターたちのテントだらけ。今年は少ない方だと聞いていたがコロナ禍でもエベレスト登頂を目指す人の多さに驚いた。ニュースでも報道されていたが、このときエベレストベースキャンプ(EBC)でもコロナウィルス感染者が発生しており大変なことになっていたようだ。数日前からコロナウィルス感染者が出ている噂を聞いていたので、写真だけ撮ってエベレストベースキャンプ(EBC)からすぐに立ち去った。
ゴラクシェプには「神々の山頂」の撮影で使用されたロッジがあり、出演者たちのサインを発見。
チョラパス越え手前にあるいい感じの村「ゾンラ」
エベレストベースキャンプ(EBC)での景色を堪能したらすぐにゾンラを目指す。通常であれば、ロブチェまで引き返し1泊してから次の村「ゾンラ」を目指したいが、コンマラパスの峠越えで苦労した経験から天気が良い間に少しでも前に進むことを選択した。なので、この日は1日でロブチェ→エベレストベースキャンプ(EBC)→ゾンラを歩くことはかなりハードなトレッキングになる。朝の7時にロブチェを出発したのにも関わらず、ゾンラに到着したのは16時半。コンマラパスの峠越えから休みなくハードなトレッキングを続けている。ゾンラでは一緒にコンマラパスを越えたドイツ人とデンマーク人のカップルとも再開したが、彼らもわたしのトレッキングスケジュールに若干引き気味であった。ちなみに、多くのトレッカーはカラパタールとエベレストベースキャンプ(EBC)を訪れた後に、エベレスト街道をペリチェ経由で下ってトレッキングを終える。所謂、定番ルート。その次に多いトレッキングルートがエベレスト街道3パストレッキングの1つである「チョラパス」を超えて「ゴーキョ」に行くルート。ゴーキョは湖のある村でエベレスト街道屈指の絶景ポイントでもある。
チョラパスを越える予定のトレッカーたちは、チョラパス手前にある村「ゾンラ」で1泊する必要がある。峠越えは時間と天気が読めないので、安全なトレッキングのためにもできるだけチョラパスに近い場所に前泊して早朝からトレッキングを開始するため。ゾンラからはコンマラパスと同じくランチパックを持参してトレッキング。
3パストレッキング2つ目の難関「チョラパス」攻略
チョラパス越えは苦労して峠越えをしたコンマラパスと比べると体力的にも精神的も楽だった。コンマラパスが大変だったためかもしれないが、道中アップダウンが何度もあるが、コンマラパスほどではないように感じた。また、コンマラパスに比べてルートが分かりやすく整備されているので歩きやすい。ガイドなしでもトレッキング可能だ。ゾンラをスタートしてからは暫く登り道が続くので、そこが一番しんどいポイント。出発して早い段階で難所があることは精神的に楽。簡単で面白みがないようなトレッキングに思えるが、チョラパス越えは途中にアイスフォールの道が出てきたり、設置されているロープを利用して登る場所があったりと少し変わったルートが続出するので実は歩いていて面白いルートだ。途中休憩ポイントもあり、昼食休憩も可能。
チョラパスを越えると「タンナ」という村が見えてくる。タンナにも数軒のロッジがあるので宿泊もできる。ランチパックを持参せずに遅めのお昼休憩を「タンナ」で取ることも選択肢の一つかもしれない。わたしはゾンラのロッジで注文したパックランチを途中の休憩ポイントで食べたのでタンナでは、休憩も兼ねてミルクティーを注文することにした。
タンナからゴーキョまでは2時間。ゴーキョまでの残りの道はアップダウンのある氷河の道をひたすら進んで行く。無心でひたすら歩いていたら、いつの間にかゴーキョに到着していおり、この日はあっという間にチョラパスを越えてしまった。